経営革新計画承認の資金面・金銭面のメリット
作成した経営革新計画が都道府県知事の承認を受けると、以下のような公的支援策を受けることができます。
政府系金融機関の低利融資制度
日本政策金融公庫(旧中小企業金融公庫、国民生活金融公庫)が、「経営革新計画」に従って行う事業に必要な設備資金、長期運転資金等について、下記の要件に従って融資を行う制度です。
●貸付限度額の引き上げ
<日本政策金融公庫(中小企業事業)>
設備投資 7.2億円(うち長期運転資金2.5億円)
<日本政策金融公庫(国民生活事業)>
設備投資 7.2千万円(うち長期運転資金4.8千万円)
●貸付利率
特別利率③・特別利率C(おおむね基準金利より0.9%優遇)
(ただし、2.7億円を超えた金額及び土地取得資金は、基準金利)
●貸付期間
<設備資金>
原則15年、実情に応じ20年(うち据置期間 2年)
<運転資金>
原則5年、実情に応じ7年(うち据置期間 1年、実情に応じ3年
※経営革新計画の承認とは別に審査を受けることが必要です。
信用保証制度における優遇措置
経営革新計画の承認を受けると、信用保証協会による保証制度において、普通保証等の保証枠の拡大と、新事業開拓保証の限度額の引き上げ措置を受けることができます。
●普通保証等の別枠設定
金融機関から借り入れる承認経営革新事業資金に関し、保証限度額の別枠を設けています。
(保証限度額)
| 通常 | 別枠 | |
| 普通保証: | 2億円以内 (組合は4億円以内) |
2億円以内 (組合は4億円以内) |
| 無担保保険: | 8,000万円以内 | 8,000万円以内 |
| 特別小口保険: | 1,250万円以内 | 1,250万円以内 |
●新事業開拓保証の限度額引き上げ
経営革新のための事業を行うために必要な資金に係るもののうち、新事業開拓保証の対象となるもの(研究開発費用)について、保証限度額を引き上げています。
通常:2億円以内→3億円以内
(組合の場合 4億円以内→6億円以内)
※他の支援策による別枠をすでに利用している場合は、利用可能な枠が制限される場合があります。
※経営革新計画の承認とは別に審査を受けることが必要です。
設備投資減税
経営革新計画事業のために取得した機械・装置につき、取得価格の7%の税額控除又は取得価格の30%の特別償却(※)を利用することができます。
ただし、同一の機械・装置について、他の特別償却又は税額控除制度と重複しての適用は、認められません。
※特別償却
通常の減価償却費とは別枠で、原則として取得した事業年度のみ「取得価格×30%」を特別に償却することで早期償却により費用化を早め、資産の陳腐化に備えることとなります。
●対象設備
経営革新計画事業のために取得した又は製作した、1台又は1基の取得価格280万円以上の「機械・装置」
※「機械・装置」とは、製品を製造する設備等をいい、詳細については、財務省令の「減価償却資産の耐用年数等に関する省令」に定められています。
※器具備品については、対象になりません。
特許関係料金減免制度
経営革新計画における技術に関する研究開発について、特許関係料金が半額に軽減されます。
●対象となる特許関係料金
・審査請求料
・特許料(第1年~第3年分)
<申請の流れ>
1.経済産業局に対し「審査請求料(又は特許料)軽減申請書」と「添付書類(経営革新計画承認証等)」を提出。
2.審査後、経済産業局が「確認書」を交付。
3.交付された「確認書」の確認書番号を記載し、「審査請求書(又は特許料納付書)」を特許庁に提出。
経営革新計画承認の業績・経営面のメリット
経営者としての実力向上
計画を策定する過程で、自社の強み・弱み、環境分析、顧客ターゲットの明確化、事業コンセプトの明確化、戦略の検討、マーケティングやアクションプランの検討、収支計画や資金計画の検討などに取り組みます。
こうしたことを真剣に考え抜き、構想をまとめることにより、経営者として力が磨かれていき、計画が完成するころには、驚くほどに経営の実力が向上しています。
これは、経営革新計画の実行時だけにとどまらず、いつまでも持ち続けることができる貴重な財産となります。計画策定後は、計画策定前からは見違えるように、分析力や戦略構築力が身に着くようになっています。
実は経営革新計画策定に取り組んだ経営者の多くは、公的な支援策を受けたことよりも、この経営者としての実力向上が、最も大きな成果であったと述べています。
勝算のある戦略・計画を策定できる
経営革新計画が承認されるためには、都道府県の審査委員会にパスしなければなりませんので、それだけ内容的にしっかりした計画を作成しなければなりません。
計画策定に当たっては、当事務所がサポートし、社長の構想や思いを最大限尊重しつつ、より市場性、差別的優位性、収益性、実行可能性の伴う計画にブラッシュアップしていきます。
これにより、まさに勝算のある、しかも実行可能な(絵に描いた餅ではない)計画を作り上げることができるようになります。
自社のウリ(セールスポイント)が明確になる
商売において、最も重要なのは「ウリは何なのか?」ということです。そして、経営革新計画においても、ウリが明確かどうかは、審査における重要な評価ポイントです。承認された経営革新計画は、「ウリ」が明確になっているはずです。
社長一人とか、社内の人間だけだと、かえって自社の強みや事業の比較優位性が見えないものですが、計画策定に際して、当事務所が客観的な立場で、御社のウリを明確にしていきます。
ウリさえ明確になれば、営業活動や広告宣伝がしやすくなり、成果も上がりやすくなります。
取引先から信頼を得やすくなる
経営革新計画は、厳しい審査をパスし、都道府県知事が承認するだけに、それだけ権威があります。
金融機関の担当者はこのことを知っていますので、格付けが上がることもあります。
また、取引先が御社を見る目も変わるでしょう。経営革新計画の承認を受けたこと自体が、信頼度の向上につながります。
広告・宣伝に使える
経営革新計画の承認を受けたことを、パンフレットや会社案内などで謳うことで、商品やサービスのアピール力が高まります。それだけで広告や宣伝の効果が上がりやすくなります。
名刺に「経営革新承認取得」などと印刷している社長さんも結構います。それだけ宣伝効果を認識されている社長さんが多いのでしょう。
また、行政関係などで事例として紹介される機会が出てきますので、これも知名度向上、信頼度向上につながります。
プレスリリースなどでマスコミにうまくアピールして、新聞や雑誌に無料で取り上げてもらった企業もたくさんあります。

